まずは正しい知識を身につけよう
予測できないから損切りをする
商品先物取引のおもしろさ
商品先物取引はなぜ必要か
商品価格の動向を予測する
- 価格の性質
- ヘッジファンドの考え方
- 大口投資家の読み方
- ひと財産作った人々
- ファンダメンタル分析の要点
- テクニカル分析の要点
- サヤ分析の要点
- チャートの法則は単純がいい
- 市場の内部要因分析
- 相場を美人投票になぞる
- 出来高と取組高
- 市場の読み
- デイトレードでの市場の読み
中国と日本の先物市場
商品先物取引の関する税金
赤い翼の相場観(blog)
商品先物取引はどういう仕組みか
「商品先物はキライ」という人は多い。
何故だろう。
まず思いつくのは、損をするかもしれないということだ。
確かに損をすることもある。でも、預貯金ではとうてい産み出せない利益を短期間で稼ぐことが可能なものも商品先物だ。
商品先物が敬遠されるもう一つの理由には昔の先物取引会社の雰囲気や、儲けた、損をしたと話している姿が、風情として美しくないこともあるような気がする。
しかし、商品先物は世の中のさまざまな動きや人の心理を反映して動くもの。
その動きを肌で感じることは、想像力や洞察力を磨く知的な作業だ。
また、投資スタイルには人の生活や志向が表れるから自分自身を再発見する手がかりにもなる。
商品先物取引を具体的に説明すると以下となる。
例えば、金の先物価格がグラム当たり1,400円だったとしよう。
金地金を1キログラム現物で買うと、140万円の資金が必要である。
しかし、先物取引では6万円あれば1キログラム買うことができる。
ただし、1,400円の金価格が1,340円に、グラム当たり60円下がると、6万円はなくなって取引はおしまいとなる。
<計算式>
1400円/g×1000倍 ▲60円/g×1000倍 6万円の損金
逆に金価格1,400円から1,460円に上昇すれば、6万円の利益となる。
<計算式>
1400円/g×1000倍 △60円/g×1000倍 6万円の利益
取引を完結させれば、6万円の証拠金は12万円となり、2倍になって返ってくる。投資効率は100%である。
この取引にかかわる金の売買手数料は1万400円であるので、手取りは(12万円-1万400円=)10万9,600円となる。
しかし、インターネット取引による最近の売買手数料はかなり安くなっている。
会社によって異なるが、おおよそ、往復で500円〜2,000円ほどである。
インターネットで取引すれば、手取りは11万8千円となる。
インターネット取引会社を選ぶには
どのインターネット取引会社が良いかについては、毎月各社のサービスや手数料を格付けしている会社があるので、下記のURLを参考にされるなどして、ご判断して頂きたい。
商品先物オンライントレード徹底比較「一目瞭然」
http://factualsite.com/online/online.htmゼネックス(有料サイト;スタンダード 月額6千円・プロフェッショナル 月額2万円)
http://money.genex.co.jp/
ニュースを流すところは、各種新聞や業界紙、商品先物取引では「時事通信」「ロイター通信」「Bloomberg」「日経マネー・アンド・マーケット」などがある。
しかし、これらのニュース報道を開いても、価格がどのように反応するかを予断することは、熟練しないとなかなか難しい。
時事通信社
http://www.jiji.com/朝日新聞
http://www.asahi.com/ロイター通信社
http://www.reuters.co.jp/Bloomberg
http://www.bloomberg.co.jp/日経マネー&マーケット
http://markets.nikkei.co.jp/経済情報ニュース網
http://www.flyboar.com/neco/株式投資との違いは空売りができる
株式投資は基本的に現物取引であり、信用取引をしない限り、買うことでしか対処できない。従って、価格が上昇することのみを期待する。
確かに、高度成長時代には右肩上がりで株価が一方的に上昇したことはあった。しかし、どんな価格でも、上がれば必ず下がる。
相場は上がるか、下がるか、波打つか、の3通りである。
つい最近まで、株式は長期投資なので、じっとこらえて持っていれば、必ず儲かるという説が「摂理」のように言われた時期があった。
しかし、それは高度成長時代という時代背景の中においてのみ、正しい理論であった。今や日本は低成長時代に入った。どの株価も右肩上がりで上がるとは限らない。
また、景気動向次第ではどんな銘柄を持っていても株価全体が上がる時期と、どんなにがんばっても株価全体が下がる時期が交互に来る。
株式投資の場合、買うだけだから、投資したら、値上がりを待つしかない。下がればじっと辛抱の時間が過ぎる。
しかし、時間には限りがあることが問題なのだ。
ところが商品先物投資なら、下がるときも絶好の投資の機会である。
価格変動には必ずオーバーキルの状態が現れる。逆張り系のテクニカル指標は、これらの買われ過ぎや売られ過ぎの状態を的確に指し示す。
買うだけで資産運用をするものは、まるで片腕で自転車を運転するようなものである。できないことではないが、両手で運転した方が安全だし、スピードも出せる。資産の運用には売りも買いも共に収益のチャンスがなければ、片手落ちであろう。
最近、ネット取引で、株式の信用取引が活発になってきた。
しかし、株式の場合、空売りするためには、株を借りてこなければならない。融資株に対する金利を支払う必要が生じる。空買いの場合は、金利が入るため同じであるという意見もあるが、売りと買いの機会が均等ではないのは問題である。
証券会社や大手機関投資家が大量の株を抱えている場合は、空売りしても金利がかからないのであるとすれば、不公平でもある。
商品先物取引は売りからでも買いからでも取引ができる。当たり前のことではあるが、資金運用のチャンスは誰に対しても常にある。
商品先物は株より理論的
商品相場の値の動きは株式のそれと全く同じである。
上げ相場、下げ相場、保合いなどの値動きは、基本的に株と異なるところはない。
しかし、動きの内容は株式とは大いに異なる。
それを始めに知っておくことは重要である。
まず、取引制度が限月制取引であることだが、これは平均株価や国債の先物の限月制度と同じであり、期限がある。
もし、見込みがあったとしても期限の制約によって、例えば、買い玉のある限月の納会後に見込み通り高騰したとしても利益を得られない、というような、期限の制約を受ける。
よって、株式の信用取引と共通する「乗り換えの技法」が重要になる。
もちろん、乗り替えに際してはサヤを有利に利用することは平均株価先物と同じである。
次には、人気的な動きが少ないことである。
株式の先見性は甚だ非合理的であり、例えば、エイズ騒ぎでオカモトが5倍近くに暴騰したが、このような商品価値(株式では業績および財務内容の変化の予想)の変化を伴わない人気的な動きは商品先物には見られない。
強いて言えば、株式では、
☆ファンダメンタルズ 1
☆人気 9
のように思える。(勿論、安値低迷のときは人気的要素が少なくなるのは当然)
商品相場においては、
☆ファンダメンタルズ 3
☆人気 7
のように、極めてファンダメンタルズ的要素が強いのである。
このことは、株式においては、多くのファンダメンタルズの資料が公刊されているが、それの値動きへの関与度は非常に低い(従って資料の利用価値も少ない)のに対して、商品相場においては、「需給はすべての材料に優先する」と言われているように、人気的要素が少ないし、よって、需給をはじめ統計資料の重要性が高いということになる。
つまり、商品相場の値動きは、株式とは比較にならないほど理論的なのである。
だから、理屈っぽい人、値動きを理論的に考える人は、商品相場で成功するのであるが、一般的には、株式は理論的、商品は人気的、という全く逆に考えられている。
商品相場は「売り」でも「買い」でも自由であり、だから両建ては言うに及ばず、ツナギ(コスト・ダウンのツナギを含む)、サヤ取りから、ローリングさえも、誰でも何の制約もなく出来る。
だから、株式投資歴の長いベテラン投資家が商品相場をはじめると、きまって、いちように「自由な空気を吸えるようになったような気がする」というのは当然なのである。
相場の「むずかしさ」においては、株式も商品も全く同じである。
商品相場の方が必ず利益をあげられる、というようなことはない。
株式も、商品も、こと相場という点については同じで、やはり上手下手があり、それは、
☆変動感覚
☆売買技法
によって決まるのである。
第一に損切り
損切りはマネーマネージメントの一種であり、言い古された言葉である。しかし、投資で資産を増やすためには、まずこのことを一番に考えておく。
大数の法則により、取引を長く続ければ続けるほど、勝率は5割に限りなく収斂する。それでも、資産は増えるのである。
なぜなら、負けるときは小さく負け、勝つときは手数料を補ってあまりあるほど大きく勝つからである。
負けることは自動的な作業であるので、あまり気を使う必要はない。
システムの問題である。大きく勝つために全神経を集中させる。
麻雀で勝つためには、4回に1回まわってくるチャンスをいかにものにするか、そのときいかに大きく稼ぐかにかかっている。
上がり続けようとすれば、必ず負ける。
そんなことは期待値であり、勝ち続けることなど不可能なことである。いかに振り込まずに出費を抑え、いかに収入を大きくするかが、麻雀ゲームのテーゼだと言えよう。
クォンタムファンドで有名なジョージ・ソロス氏は、「私が優れていたのは、間違いと気づいたときに、誰よりも早くその投資から手を引く術を心得ていたから・・・」と口癖のように述べている。
つまり、一攫千金で儲けるチャンスを逃さないことも重要であるが、それ以上に重要なのは、自己資金がなくならないようにすることである。
それは損失を出さないこととは違う。損失を、いかに小さい損害に食いとどめるかのことである。それも、多くの間違った判断を下した人たちの中から、一刻も早く抜け出すことが大切なのである。
損切りこそ、プロとアマチュアの分岐点である。
プロの場合は、売買の発注と同時に損切り注文を行うのが常識となっている。
損切りは投資時点では同時に行うことがよいとされる。
最近のインターネットトレードでは、この注文予約ができるシステムが多くなった。つまり、金を1,400円で買い注文を出すと同時に「それが成立したら、 1,370円でストップロスオーダーを入れ、1,450円でプロフィットテイクオーダーを出す」ことが同時にできるようになった。
そうしておけば、たとえ投資家がトイレに行こうが、あるいは会社に出勤しようが、安心して相場を忘れることができる。
ただし、インターネットを利用しても損切り注文は、日本の取引時間中だけであり、夜中に大事件が発生して翌朝一番の価格が、はるかストップロスを通り越した場合は、その価値で取引が成立する。
しかし、これも考えようで、もしストップロスを注文していなかったならば、翌朝以降にさらに不利になった時点で損切りを決断することになったかも知れない。
それよりはまだましだと思えば良い。
何も対策をとらなかった場合、翌朝大幅な損失の可能性があるなら、翌朝同じく大幅な利益となることだって5割の確率でありえる。
しかし、、なぜか不思議に、夜中に大事件があった場合は損失になることの方が多い気がする。
だから、安心して眠るためには、ストップロスを注文しておいた方が健康に良い。
損切りがプロの技であるという理由は、損切りラインの調整がかなり難しいからである。
相場付きによって損切りラインは変わる。例えば、ボックス相場で価格がごく限られた狭い範囲で上下動を繰り返す場合、損切りラインを小さく取ると何度もやられてしまう。
一方、トレンドが出たと認識した場合は、一旦、下がることがあっても、長い上昇気流に乗ることがある。そうした場合も損切りラインを深く取る必要がある。相場のボラティリティー(変動の振幅の厳しさ)によって損切りラインの設定幅は変わる。
また、自己資金が小さいときの損切りラインは自ずと小さい。資金が増えてくれば、体力に合わせた損切りラインとなる。
しかし、一旦、損切りの方針を立てたら、それを改悪する例外を決して認めてはならない。価格が損切りラインに近づいたからといって損切り注文を取り消したり、損切りラインをより深く切り直すことは絶対にしてはならないご法度である。
一旦設定した損切りの注文は、キャンセルしてはいけない。
損が出始めてしまったときに、もう少し待てば価格は戻るかも知れないと思って損切りをキャンセルする態度は、素人そのものである。
相場に勝つためには、損失に対して恬淡(てんたん)とならねばならない。
いい相場師は損切りができる
先物通貨の世界で1970年代、世界的に偉大なトレーダーとして注目を集めたエド・スイコータ氏がインタビューに応えて、「(1)損切り、(2)損切り、(3)損切りしかない」といった。
市場に勝ち残る秘伝のようなものはなにか?の問いに対してである。
彼は、「もし、この3原則を守るなら、誰にでもチャンスは巡ってくる」と。
負けが続いている時はどうすれば良いですか?「建て玉を抑えるか、何もせずに待つ。取り戻そうという行動は致命傷になる」。
最後の宮大工といわれた西岡常一氏が、「法隆寺を支えた木」という本の中で、「いい仕事をする大工の一日は、作業6、研ぎ4と私は信じている。
「研ぎ一人前になるには3年かかる。研ぎは心得えるまで研ぐことです。これ以上、研げないところまで研ぐ」
ノミ、カンナ、ヤリカンナ。大工道具のこと。研いで、研いで、研ぎまくり、研げないところまで研ぐという話に、勝ち続けた相場氏エド・スイコータ氏の市場に勝ち残るには(1)に損切り、(2)に損切り、(3)に損切りの言葉が重なった。
相場初心者にとってはすぐに理解できないだろう。
玄人は小さく、何回でも損切りして、ここぞという相場の波に乗ったら、とことん利を伸ばすか、勢いに乗じて乗せていくわけだ。
人間誰でも損切りはしたくない。損切りとは損の確定である。
不利な玉でも確定したくないから明日に希望を託して傷を深くし、いよいよ損切りできなくなる。
勝ち残る相場師は損切り、損切り、損切り。
同次元のものだと思う。
しかし、両方とも、出来る人と、出来ない人とがある。
判る人と、判らない人との違いでもあろうか。
商品先物取引のおもしろさ
商品先物取引の面白さとは、未来を予測する楽しさである。
また、自分が立てた予測がすぐ現実となってはっきり答えが出るところであろう。
そして予測が当たれば自分の資産が増え、予測が外れれば損をすることになるという、厳然たる掟があることである。
そのため、投機家はときに悲運を嘆き、諸行無常の人生の悲哀を感じ、世の中を恨めしく思うこともしばしばだが、予測が当たったときの快感、充足感は言葉に言い表せない。
生き甲斐を感じさせてくれる。
命のやりとりほどではないにしろ、資産を賭けた真剣勝負であるだけに、この予測ゲームのスリルとサスペンスはしびれさせる。
想像力・洞察力を磨く知的なゲ−ム
- 相場の足取りと値位置を見る
- すう勢と転換点を見る
- 人気を見る
- 相対的に見る
- 時を見る
- 内部要因 需給・供給 天候要因
- 外部要因 政治・経済動向
投資とギャンブルの違い
これらの感覚を博打と同じと思われる方も多いかも知れない。
しかし、商品先物取引は、次の3点で博打とは異なる。
第一点は、商品先物は社会的に必要な仕組みであること。
商品先物投資に参加することは社会的に意義があること。
第二点は、商品先物取引投資は純粋な経済活動であること。
もしこれを博打と同列に並べるのなら、メーカーが次の時代に何が売れるかを予測して新商品を開発することも博打であるといわざるをえない。
未来を予測して、予測が実現する方向に投資することは、一般企業が行っている経済活動と全く同じであり、証券投資と同様に、商品先物取引は、投資という経済活動を、極限まで単純化して行う経済的行為である。
第三点は、ギャンブルとは違うということ。
ギャンブルは、結果が「偶然」に左右される行為である。
勝算の裏付けがないところで儲けることである。
一方、投資や投機、トレードは、偶然をできるだけ避け、計算されたリスクを追う点が異なる。
サイコロの目は偶然の産物である。
商品の価格は、需要と供給で必然的に決まる。
勝つ確率は2分の1マイナス手数料
ごく一般論であるが、商品先物取引の勝つ確率は2分の1である。
正確なデータがあるわけではないが、商品先物取引を行う人のおよそ9割は損失を出して退場する。
早い人は数回の取引で大損して、「二度と先物なぞやるものか」というだろう。
しかし、この裏には、密かに微笑んでいる1割の人々がいる。
ただ、彼らも永久に勝ち続けることは至難の技である。
そのため、1割の勝者も、さらに取引を繰り返すとその1割しか残らない。賢い人はそのあたりで方向転換をして、出金して別の世界に転進する。
先物取引にとりつかれ、さらに続けてやれば、勝ち残る人々はどんどん少なくなる。
しかし、それでも宝くじに当たるチャンスは約250万分の1であることを考えれば、商品先物取引でひと財産つくる方が、はるかに簡単ではなかろうか。
ましてや競馬やパチンコ、その他のギャンブルよりは商品先物の方がずっと勝ち易い。
商品先物取引で勝つ確率は2分の1なのだから。
1回の取引で勝つ確率は、常に2分の1マイナス売買手数料である。
商品先物取引にはインサイダー取引がない
商品先物取引にはインサイダー取引の規定がない。
商品の価格は全世界で取引されており、株式のように日本固有の問題ではないからだ。
株式の場合、人間が行う企業活動の将来性などが判断の基準になる。そこには多分に人為的要素が絡んでくる。
しかし、商品の場合、需要バランスというどちらかというと科学的要素が主要素となる。
従って、どんなに需給バランスなどの価格変動要因を研究しても、法律に触れることはない。
商品先物取引にインサイダー情報となるような、特殊な情報がないかといえば、それは違う。
例えば、2002年12月28日に南アのプラチナ鉱山の精錬炉が爆発した。
このニュースが報道されたのは2003年1月7日であった。
たまたま正月休みであったが、ニュースは10日間関係者のみが知ることとなった。
また、その事故のインパクトがどれほどのものであるかは、内部関係者以外には分からない。
結果として3月の初めに精錬炉の修繕が完成するまで、プラチナ価格は2,100円から約2,450円まで350円上がった。
この情報に深く関与して、正しく対処した者は、1枚の取引で6万円の元手が23万5千円(プラチナの倍率は500倍)と約4倍になった。
だが、それはインサイダー取引とは言われない。
商品先物取引はなぜ必要か
商品先物取引の社会的意義は3つある。
1936年、米国で最初に作られた商品先物取引に関する法律に、明確に書かれている。
その内容は以下の通りである。
「商品取引所で売買され、商品の将来の受け渡しを内容とする取引で、≪先物≫として知られている取引は、国民全体の利益に影響を及ぼすものである。
先物取引は通常、一般の人々及び州を超えて交わされる商業としての商品、生産物、その副産物の売買に関与する人々によって、大量取引の形で行われている。
これらの取引において成立する価格は、米国国内及び諸外国にも発信されていく。
そうした価格情報は、商品、生産物、副産物の生産者価格や消費者価格の決定過程において指標となり、また商業の円滑な推進に資するなどの効果がある。
先物取引は州を超えて商業に従事する運送業者、仲買業者、製粉業者そして商品、生産物、副産物の売買に従事するその他の人々が、価格変動に基づき生じ得る損失をヘッジする目的で利用している」
この米国最初の先物に関する法律には、商品先物取引の社会的存在意義として、要約すると次の2つをあげている。
a ) 公正な価格の形成機能
b ) リスクヘッジ機能
そして、この条文にはないが、商品先物取引はもう1つの側面を持っている。
c ) 資金運用手段
商品先物取引の主な社会的存在意義は以上である。
さらに、これを有効活用すれば、在庫機能、金融機能等がある。
なぜ先物取引が生まれたか
商品取引所法上では、先物取引を次のように定義している。
「将来一定の時期において『商品』及びその対価の授受を約する売買取引であって、当該売買の目的物となっている『商品』の転売または買い戻しをしたときは差金の授受によって決済することができる取引」
つまり、先物売買にあたって、以下の本質的属性を有するものを先物取引といっている。
- 商品取引所が定める基準及び方法に従うこと
- 商品市場」においてなされること
- 差金決済で売買を結了させることができること
- 証拠金制度が認められること
商品市場に上場されていない商品は先物取引ではない。
もう少しかみ砕いて言えば、商品先物取引は、商品を将来受渡すことを約束する契約を締結するのであるが、一対一の相対取引ではなく、先物市場を通じて行うものであり、そこには一定のルールがあり、参加者はそのルールを守らなければならない。
そのかわり、契約の履行は原則として保証されている。
また、受渡し期限が来たら、商品の現物を受渡しても良いが、期限到来以前に、商品価格の差金を支払うことにより、契約を解除することもできる。
さらに、代金の総額を支払うのは商品の受渡しの時だけであり、それまでの間は代金総額の一部を契約履行の保証金として拠出するだけで良い。
取引所で行う意味は、
- 特定の場所で
- 特定の時間に
- 売買取引する人間が一堂に介して
- 一定の商品について
- 価格・数量・受渡し期限を取り決める
- 取り扱われる商品の品質は規格化され
- 取引のルールが標準化され
- 取引を監視する職員が配置され
- 取引所を通じて行った取引の契約履行・決済は
原則として保証され - 取引所で取引された価格等取引の内容は公表される
商品先物市場が仮になかった場合はどうなるか
コメの場合、現在のところ先物市場がない。
しかし、青田買い、つまり先物取引は現実に行われている。
例えば、スーパーA社の購買担当者が、春に新潟の農家を訪れ「この田んぼで秋にできるコメを全部買います」と申し出、農家がそれを受けたとしよう。
これは先物取引(厳密には先渡取引)だが、このときの価格は果たして公正だろうか?
仮に農家がその価格では不満だとして「もっと高く買って欲しい」と言えば、A社の担当者は「それなら結構です。
秋田小町もあるし、ひとめぼれもあるから」とよそで買うことをほのめかすだろう。
買い手のスーパーの購買担当者数が農家の数より圧倒的に少ないため、価格交渉はA社に有利に働くだろう。
需要と供給の量の違いに関係なく、売買当事者の力関係によって価格が歪められがちである。
仮にここにコメの先物市場があると仮定する。
農家がスーパーの価格が安過ぎると思えば先物市場で売れば良い。
A社は先物市場価格を無視して価格を提示することはできなくなるだろう。
大豆やトウモロコシを生産する米国の農家は、シカゴ等の先物市場で決められた公正な価格で販売しており、その価格は全世界の人々が納得する価格となっている。
安過ぎると思えば買う人が多くなり、価格が上昇するし、高過ぎれば誰も買わずに価格は下落する。
価格の性質
- 価格は上がれば下がり、下がれば上がる
永久に上がり(下がり)続けることはない。 - トレンドが出た場合には、比較的長期間にわたって一定の方向に動き続ける。
細かい波動は繰り返すが、上昇トレンドが出た場合は「トレンドライン」の支持線を下回ることなく上向きの方向に動いていく。 - トレンドが出るのは需要が極端に崩れたときであり、その後、需給が改善してバランスないしは反転するまでトレンドは続く。
- 過剰生産の場合、生産コストを割れても価格は長く下がり続けることがある。
従って、生産コストは必ずしも底値を意味しない。
生産者が耐えかねて市場から撤退して初めて需給がバランスし、価格は上向く。 - 価格の性質は3通りである(大部分の時間はボックス相場で終始する。)
- 上昇トレンド
- 下降トレンド
- ボックス相場
- 価格は上昇するときには比較的長い期間がかかり、下落するときは比較的早く暴落することが多い。
- 中長期の波動でゆっくり動く貴金属や農産物のような価格と、1日当たりのボランティリティー(価格変動幅)の大きい石油製品のような価格がある。
それぞれに時間の感覚を変えて対応する必要がある。 - 価格は過去のパターンを覚えている。
- 価格は非情である。
ヘッジファンドの考え方
「ヘッジファンド」とは、1949年米国の社会学者で「フォーチュン誌」の編集 者でもあったアルフレッド・ウィンスロー・ジョーンズが「経済予測の手法」という本で提唱し、 投資のための パートナーシップを設立したのが最初と言われている。
その概念は、株式を購入する 場合、通常は値上がりしそうな割安な銘柄を買うが、ヘッジファンドでは同時に値下がりそうな割高な銘柄を売る。
同時に売りと買いの2つのポジションを持つ。すると、何か政治的・経済的要因で株価全体が下がって しまった場合は、割高な銘柄(空売りしている銘柄)の下げ幅の方が、割安な銘柄(買っている銘柄) の下げ幅より大きいはずだという理論である。
一般的には、ヘッジファンドでは何かを買う場合でも、違うものを売ってリスクを分散させる手法を 取る。また、投資した資産を担保に入れて、さらに借り入れを行ったり、証拠金取引の先物取引等で、 レバレッジ(てこの原理)をきかせてより大きな取引を行う。
日本の商品ファンドのように最少単位が10万円と小さくなったものもあるが、欧米でのヘッジファン ドは、機関投資家や富裕層のみを対象とし、運用成果に基づいた成果報酬となっている。
ヘッジファンドの市場は現在では3,500億ドルから4,000億ドル(約40兆円:日本の国家 予算の約半分)と言われている。
「商品ファンド」とは、究極の「投資信託」と言われる。
その違いは、何でもありというところであろう。つまり、「投資信託」のように、投資対象を限定列挙した運用と違い、為替であれ、金融商品、商品先物、あるいは絵画や競馬馬、商品そのものなど、 利益が出ると思うものに対しては、フレキシブルに投資していくところが違う。
「投資信託」というと、もっぱら株式の現物投資が多く、「ヘッジファンド」と言えば、企業買収も 含む株式投資や債券投資が多いのに比べて、「コモディティーファンド」あるいは、「マネージドフューチャーズ」と呼ばれる「商品ファンド」は、あらゆる市場を対象としている。
大口投資家の読み方
商品先物取引で大損したという話はよく聞かれるが、大儲けした話はあまり聞こえて こない。
しかし、 実態としては、サラリーマンでは一生かかっても稼げないほどの財産を、商品先物取引で作った人たちはかなりたくさんいる。
数十億円を稼いだ立志伝中の人や、相場を当ててポルシェを乗り回す若者もいる。
クリントン元大統領夫人も、先物取引で1,000ドル(約10万円)を10万ドル (約1,000万円)にしたといわれている。
かの近代経済学者ケインズも先物運用の天才で、母校ケンブリッジ大学のキングズカレッジの基金を運用し、10倍以上に増やしたと言われている。
日本でも高橋是清、松村謙三、河合良成、小西得郎、牛尾梅吉、獅子文六など、表立ってはいないが、多くの先物取引成功者がいる。
米国のファンドマネージャーたちは、典型的なアメリカンドリームの具現者である。
運用益の数十%を自らのものにできるので、成績次第で豪華な生活が約束されている。
近年日本でも、銀行や商社のディーラーは数千万円の年収を取る人々がいる。
彼らは、その年収の数十倍の利益を企業にもたらすから、企業にとっても文句はない。
彼らディーラーには、一般投資家と異なるやり方やルールがあるかというと、全くそんなことはない。
彼らは四六時中モニター画面と睨めっこをして、情報を瞬時に読みこなし、適切な予測を立て売買回数や売買枚数を、一般投資家より多く、取引を繰り返すだけのことである。
一般投資家でも、簡単なノウハウを身に付ければ、一攫千金も夢ではない。
事実、日本の先物取引でも ごく一部の人たちは今でも一夜にして成り金になっている。
株で大儲けした人々同 様、彼らはその ことをあまり他人に言わないだけである。
商品先物取引でひと財産作った人々
商品先物取引で大損したという話はよく聞かれるが、大儲けした話はあまり聞こえて こない。
しかし、 実態としては、サラリーマンでは一生かかっても稼げないほどの財産を、商品先物取引で作った人たちはかなりたくさんいる。
数十億円を稼いだ立志伝中の人や、相場を当ててポルシェを乗り回す若者もいる。
クリントン元大統領夫人も、先物取引で1,000ドル(約10万円)を10万ドル (約1,000万円)にしたといわれている。
かの近代経済学者ケインズも先物運用の天才で、母校ケンブリッジ大学のキングズカレッジの基金を運用し、10倍以上に増やしたと言われている。
日本でも高橋是清、松村謙三、河合良成、小西得郎、牛尾梅吉、獅子文六など、表立ってはいないが、多くの先物取引成功者がいる。
米国のファンドマネージャーたちは、典型的なアメリカンドリームの具現者である。
運用益の数十%を自らのものにできるので、成績次第で豪華な生活が約束されている。
近年日本でも、銀行や商社のディーラーは数千万円の年収を取る人々がいる。
彼らは、その年収の数十倍の利益を企業にもたらすから、企業にとっても文句はない。
彼らディーラーには、一般投資家と異なるやり方やルールがあるかというと、全くそんなことはない。
彼らは四六時中モニター画面と睨めっこをして、情報を瞬時に読みこなし、適切な予測を立て売買回数や売買枚数を、一般投資家より多く、取引を繰り返すだけのことである。
一般投資家でも、簡単なノウハウを身に付ければ、一攫千金も夢ではない。
事実、日 本の先物取引でも ごく一部の人たちは今でも一夜にして成り金になっている。
株で大儲けした人々同 様、彼らはそのことをあまり他人に言わないだけである。
ファンダメンタル分析の要点
商品価格の動向を予測するには、以下の3つの基本的な方法がある。
@需給バランス等を考えたファンダメンタル分析
Aチャートを解析したテクニカル分析
B市場プレーヤーの内部要因分析
ファンダメンタル分析は、「市場で何が起こるはずか」に焦点を置く。
テクニカル分析は、「市場で実際に起きていること」に焦点を置く。
内部要因分析は、「市場内の誰それがどうした」というプレーヤーの動向に着目する。
ファンダメンタルアナリストが、特定の市場について深く知っている必要があるのに 対し、 テクニカルアナリストは同じ手法を使って多くの商品を同じように分析できるという特徴がる。
ファンダメンタル分析において考慮される要因は以下のものである。
☆需要と供給
☆季節要因
☆天候
☆政治、経済動向
☆各国政府、公的機関の政策など
テクニカル分析の要点
一般の投資家はチャートを見て売買を行うことは少ないのではないだろうか。
もしあなたが、チャートを見ずに投資されているなら、ナビゲーターや地図を持たずに、初めて行く ゴルフ場を探すようなものだ。
チャートは必携である。チャートを見るだけでこれまでの投資効率はかなり改善されるだろう。
チャートは、過去の価格のすべての情報を含んでいる。今の水準が高いのか、安いのかがよくわかる。
あなたが得た情報の価値が織り込み済みなのか、これからなのかが、判断で きる。
また、チャートを深く研究すれば、過去どのような情報に価格が反応したかがわかるようになる。
テクニカル分析の基本的な法則
1.市場の動きは、あらゆることを織り込む
市場価格は、市場に影響を与える既知のものすべてを反映している。テクニカルアナリストは、価格の変動だけに注目し、変動の理由については関心を払わない。
2.パターンの存在
テクニカルアナリストは、長期にわたって重要性が確認されてきた市場動向のパターンを見分ける。
多くのパターンが分かっていれば、そのパターンによって予想通りの結果がもたらされる可能性が高い。何度も繰り返すことが確認されているパターンもある。
3.歴史は繰り返す
チャートのパターンは100年以上にわたって観察され、類型化されてきた。その 多くのパターンに見られる変化は何度となく繰り返され、時代が変わっても人間の心理はほとんど 変化しない、という結論に至る。
サヤ分析の要点
先物取引では、期近物と比べて、期先に行くほど値段が高い状態を「順ザヤ」と言う。
「逆ザヤ」は全くその反対の現象である。
また、期中物だけが高いと「天狗ザヤ」、期中物だけが安いと「おかめザヤ」、全限月がほぼ同じ値段であれば「同ザヤ」と呼ぶ。
1.順ザヤの期先はなぜ高いか
限月間のサヤ形態の基本を順ザヤと言う。
順ザヤになる理由は、同じ商品を「今す ぐ買う場合に比べ、数ヶ月後に買う約束をする場合には、倉庫料や金利分が加算されるため」と言われる。
しかし、実際には「目先の需給はだぶつき気味であるために期近物は安い。しかし、いずれは需給が引き締まり、値上がりするだろうとの期待で期先物に買いが集まる」という解釈が妥当なようである。
尚、金の相場がほぼ恒常的に順ザヤにあるのは、金の需給関係が比較的安定しており、(生産の豊凶が天候に大きく左右される農産物などとは根本的に異なる)、市場規模も大きいことが背景にある。よって、本来のサヤの意味に含まれる金利、金利差、倉庫料などを素直に反映している。
逆ザヤは、「目先は品薄間が支配する。しかし、いずれは それが解消する」 といった思惑が働くための現象だと言えよう。
このほかには、仕手などによる買占めの結果として逆ザヤになることもある。
天狗ザヤ、おかめザヤは、1年草の農作物などの相場で出現することが多い。
その理由は様々だが、 端境期<はざかいき>(新年度産の品物が出回る直前の時期)における在庫の多寡、旧穀(前年産の品、ヒネとも言う)と新穀の品質の違いなどが、ある限月を境として相場に反映されてくるからだ。
また、特定限月の買占めや売り崩しなどを映す場合もある。
同ザヤは、順ザヤから逆ザヤへの移行期、あるいはその逆の場面でも生じる形態だが、材料が乏しく気迷いの相場で現れることもある。
2.サヤ変動
大底から上昇し、天井をつけた後に再び大底に至るという基本的なサイクルの中で、サヤの形態がどのように変化するかを示す。
@大底圏の同ザヤ
採算コストを割り、売り妙味がなくなる中で、買いの因果玉が整理されて大底を入れるという過程である。
※因果玉・・・安値で売った後、相場が上昇し損計算となっているため手じまえのない玉のこと。
逆の場合も同じ。しこり玉とも言う。
A前途期待の順ザヤ
ここは4つの段階に分けられる。
まず、納会での渡し物懸念で期近が手控えられる中、期先には値ごろ感を背景に、需要拡大期待の買い物が入りはじめる(期先揺籃期〜期先先導期)。
期先の上げをみて仮需も出始め、期近が後を追う格好で期先にサヤ寄せする。
ただし、期近の上げは「有りがすれ」によるものである(期近先導期)。
高値を見た品物 が集まって期近を中心として反落する。
先高期待の反省を伴う(前途期待反省期)。
※有りがすれ・・・在庫量は豊富にあるが、一部の業者に片寄ってているため、市中の在庫がひっ迫する状態。
B上昇中断の同じザヤ
前途期待反省期に売り込んだ人の踏みで、期近が上げる(踏み上げ期)。
やがて、高値警戒の売りが出てくるが、強気筋と真っ向からぶつかって同ザヤに収れんする(足踏み期)。
※踏み・・・売り玉を損して買い戻すこと。
C好況の逆ザヤ
空売り(現場の裏付けのない売り玉)の買い戻し中心に期近から押し上げられる(期近始動期)。
その後、一般投資家の買い人気が高まり、期先も上げる(屈伸急騰期)。
さらに、買 い方大手の現受け姿勢が強硬で、納会ごとに高引けし、期先が伸び悩みながらも強い地合いを維持する(嫁姑もちあい期)。
この好況の逆ザヤは、「逆ザヤに売りなし」と言われる典型的な局面である。
D天井圏の同ザヤ
買い出動が遅れた向きが、割安の期先に集中し、同ザヤ化する。
E前途悲観の逆ザヤ
期近の伸び悩みを見て、期先に利食い売りが集まり、期先中心に下げる(期先先導期)。やがて、売り方の利食い買いが入って期先が反発する(反発期)。
しかし、戻りきれずに下げ 始めると、投げ遅れの売り物が集まり、当限にも荷圧迫がかかり急落場面となる(つるべ落とし期)。
期近は換金売りを防ぐ向きの売りでさらに下がる(期近崩落1期)。
F下降中断の逆ザヤ
期近の「突っ込み」過ぎの反動と、戻り待ちの売りが交錯しもみ合う。
G不況の順ザヤ
現物市場での荷余りが先物市場に集まり、期近中心に急落する(期近崩落2期)。
荷圧迫により、当限に回るたびに急落する(サヤ滑り期)。
ここは、順ザヤに買いなしの格言がまさに当てはまる場面となる。
チャートの法則は単純がいい
@相場には流れ、勢い、息切れ、迷い、道草食い、迷わせ、ダマシ、弾み、勇み、ためらい、反省、怒り、そして、「幼・青・壮・老・死」という時間がある。
日足線は、相場の一日である。
ザラバ足は呼吸であろうか。
A大引け足(止め足)は一日の労。
すなわち、結果、反省でもある。
判らない時は組み合わせて考える。
一番大切なことは、値頃の位置である。
同じ一本の線でも安値に出るのと高値に出るのでは逆の現象になる。
相場は、値段の「位置・日柄・市場の人気」の三要素が主となってファンダメンタルズと いう台の上で踊るものである。
B今はほとんどの人がパソコンから相場のチャートを打ち出しているが、相場を実際に張って、 相場からお金を取ってくる人は、やはり自分の手書きの罫線でないと、相場が伝わってこない。
それが大引け足だけでも良い。
四本値の日足でも良い。
パソコンの罫線は綺麗で早い が、心に伝わるものがない。
印刷物の解説やレイアウト用にはそれでも良いが、相場実践は毎日自分で記入したものでないと血が通わない。
仮にそれをスタッフの誰かにやらせても、これは駄目である。
よく乗馬で鞍上(あんじょう)人なく鞍下(あんか)馬なしという名人、達人の境を言われるが、 建て玉が苦しい時に、なんとかならんかと線を見るのではなく、相場は今、どのような気持ちであるか、医者が患者の胸に聴診器をあてるような気持ちで冷静な立場に立って線に問えば、 必ず応えてくれるものである。
市場の内部要因分析
アメリカには「場立ち」から資産を作った人々がいる。「場立ち」とはCBT(シカゴ商品取引所)等のビットの中で手を振って取引を成立させる人々である。
彼らは市場の雰囲気を肌で感 じ取る。
市場の参加者の誰それが、何枚買い持ちをしていて、今その買い持ちの評価損益はいくらあるという情報が頭の中にインプットされている。
商社のディーラーや商品先物取引業者の自己売買のディーラーは、朝から晩まで市場の中にいる。
この場合の市場とは、コンピュータの画面や電話でのやりとりである。
日本の商品先物取引の場合、連続取引の「ザラバ方式」と、単一約定価格の「板寄せ方式」がある。
東京工業品取引所に上場されている商品は、ゴムを除いてザラバであり、東京穀物商品取引所に上場されている商品は、オプション以外は板寄せ方式である。
ザラバとは市場が開いている時間帯はいつでも成約ができるもので、もっぱらコンピュータトレードとなる。
板寄せとは、前場と後場のそれぞれ数分間の間に売り手と買い手が注文を出し合い、売り買いの数量がぴったりあった価格でその場節のすべての取引が成立する仕組みで、1日数回の取引しかない。それぞれに特徴がある。ザラバ取引はデイトレード向きであり、実際に多くのデイトレーダー が参加しているため、オーバーナイトでゆっくり取引する向きには、危険を覚悟で取り組んだ方が良い。
一方、板寄せは、時間的間隔があるため、日中で価格が激変することは少な い。従って、じっくり相場に取り組むには良い。
こうした動きは日中じっと市場の動きを見つめていないとできないので、一般の方にはできないかも知れない。
それでは、一般の人でもできる内部要因分析は何かというと、一つは、「出来高」や「取組高」を見ることである。
取引所では、大口取引員の手口を公開している。
業界新聞紙上には、取引所が発表する業者各社の 手口が新規買い・新規売り・売り戻し・買い戻し・転売の別で自己と委託玉について載っている。
東京工業品取引所では下記ホームページに会員別取組高表が載っている。
●東京工業品取引所の会員別取組高表ホームページ
同じ買い注文でも、新規買いが多ければ、これから相場が始まることを意味する。
空売りしていた人たちの買い戻しが多ければ、これで相場は一段と読め、その場合は、新たな価格の上昇は望み難い。
米国市場でも、CFTC(米商品先物取引委員会)が大口トレーダー(投機玉と当業者別)と小口 トレーダーの買い建玉と売り建玉明細を、毎週火曜日に発表しちえる。
建玉とは、買うか売るか して、その反対売買を未だしていない片建てのものをいう。
だから買い建玉が多くなれば、やがて売ってくると読める。尚、買い建玉数と売り建玉数は常に同数である。
問題は、「誰の建玉が多いか、それはいくらで買った(空売りした)も ので、現在の評価損益はどうか」という点である。
<大口投機家の建玉数データの読み方>
- 大口投機家の買い建玉が増加してくる段階において、価格は上がる傾向にある。
- 大口投機家の買い建玉が増加して、増加傾向にストップがかかり、逆に減少に転 じる場合、 あるいは売り建玉数の方が多くなってくる瞬間には、価格は転換して、下落すること が多い。
そのココロは、実際にファンド等大口投機家がそのようにそう動くだろうということ と共に、 少なくともその理論構成を人々が納得してそう思い、追随しようとして行動するからだと言える。
例えば、為替相場で、円レートのある水準では日銀の円売り介入があると意識されると、実際には日銀は介入しなくとも、人々が円買いに躊躇を感じるようになるという心理ゲー ムと一緒である。
ケインズは相場を美人投票になぞる
あなたがある情報を知った場合、その情報が相場に与える「心理的な」影響をも想像する必要がある。
ケインズは、相場を美人投票になぞらえて、相場を当てるのは、美人投票であなたが一番美人だと思う人に投票することではないと言っている。
そして、あなたが、周囲の人々が誰を美人かと思うかを推測するのでさえないと否定している。
さらにその上を行って、誰を美人かと思うかと思う人が多いか、・・・と裏の裏を読むことであると言っている。
情報の程度には影響度のランクがあり、誰もが知りうる「公知の事実」は、情報としての価値が最も低いランクに位置する。
さて、あなたが知った情報が、商品先物取引や証券会社 のセールスマン、 あるいは新聞などから得たものであるなら、ほとんどの場合それらは公知の事実であ る。
もしそうなら、そのことは既に相場に織り込み済みである。
しかし、需給はすべての材料に優先する。
出来高と取組高
天才相場師ギヤン氏は、「出来高」と「取組高」によってトレンドの転換を判断する。
1.出来高から天井を判定するル−ル
- あらゆる商品相場において、長期間続いた強気相場や急騰の最終局面では、通常、出来高の急増がある。
それは一時的に強気相場の終わりを告げる。 - 出来高の大商いでの急落後、反発が起こったときに商いが細ったなら、それは大天井を打ちメイントレンドが下降へと変わることを示唆する。
- 商品が二番天井を打ち、狭いレンジでの往来を繰り返した後、商いの急増をともなって保合相場を下放れた場合、一層の下落を示唆する。
- 数週間、数ヶ月にわたる長期間の下降相場の後、商品相場が底値に達したとき、出来高は細り、より小さな値幅のレンジで保合相場となる。
手じまいが自然な時間経過を得て行われ、相場のトレンジ転換の準備をしている確かな徴候である。 - 弱気相場から強気相場へと転換するきっかけとなる最初の急騰の後、相場は反落して二番底をつけるが、出来高の大商いでの急落後、反発が起こったときに商いが細ったなら、それは商品相場が大天井を打ちメイントレンドが下降へと変わることを示唆する。
出来高は人気のバロメーターである。出来高が大きいほど概して市場参加者が多いと言える。
出来高の読み方は以下の通り
- トレンドが出ている場合、出来高が価格の動きに伴って多くなるなら、トレンド の勢いは 強くなるだろう。出来高が増えつつ価格が上がれば、もっと上がると考えて良いだろう。
- トレンドが出ているように見えても、出来高が閑散としている場合は、だましの トレンドで あり、強い傾向は現れないことが多い。
- トレンドが出ているように見えても、出来高が閑散としている場合は、だましの トレンドで あり、強い傾向は現れないことが多い。
だから、出来高が少ない商品はなるべく避けた方が賢明だろう。こういうところには、プロが 蜘蛛の巣を張って、餌がかかるのを待っている。尚、ギャップは相場が埋めにくるという格言は 迷信に近い。
2.取組高
大天井あるいは大底に達したときの取組高の過去の記録を研究し、大天井を打つ数日前あるいは数週間前に取組高が最も高水準になることを学ぶ。
このような状態になったとき、安値で仕込んだ相場巧者は、相場が高値を維持し強気が支配している間に売り抜けるが、大半の投機家は楽観的であり、まだ買っていることを示している。
相場が続伸し取組高が減少していにもかかわらず連日出来高が増加するときは、大天井が近いことを示唆している。
相場が長期間下落し、大底に達する前に取組高は増加し始める。
これは相場巧者の買い仕込みが始まった徴候である。
市場の読み
手口の読みは、ファンダメンタル情報と同様、ひと筋縄ではいかない。
状況に応じて様々な展開がある。
例えば、S商事の貴金属の建玉残は、この会社が買い建玉を増やすと、何か上がる材料があるのではないかと思うが、そのまま信用するわけにはいかない。
反対取引が背後にあり、表面に出ているのはヘッジ玉であったり、自社の建玉はダミーであって、本当の意図するところは数社の商品先物取引員の口座に分散して建っているなど、大口取引者は、互いにポーカーゲームさながらの騙し合いを行う。
ファンダメンタルの例で言えば、昨夜米国の原油価格が上昇したとしよう。
また、為替も幾分円安に振れた。
当然日本の石油市場は朝から上がるだろうと思うと必ずしもそうはいかない。
日本の市場における内部事情があるからだ。
例えば、日本の石油市場価格が既に高い水準まで来ており、原油の値上がりは予め織り込み済みであり、買い持ちが多い場合は、海外が上昇してもそれを反映するだけの余力がないことがある。
そうすると、日本は意に反して下落となる。
その日本の動きは欧米市場に反映され、翌日の相場は海外も下がるかも知れない。こうして相互に影響し合って単純には判断できない動きをするから難しい。
もう一つ注意しなければならないのは、昨夜の海外の市況は翌日朝一番の東京の価格、つまり寄り付き値に反映するということである。
昨夜海外が徐々に値上がったからといって、東京の価格も徐々に値上がるのではなく、朝一番の価格に昨夜の海外の終わり値がひと息に反映してしまうのだ。
従って、往々にして朝一番の価格を最高値として、日本の日中の価格はだらだらと値下がりを続けることすらある。
朝会社に出る前に海外の情報を読みこなして、海外は上がったからと意気込んで朝から買うと痛い目にあうこともある。
いくら普通の人より早く海外情勢を知ったからといって、勝つことは難しい。
なぜなら、相場を読む場合の「人より早い」というのは、秒単位の話であるから。
とはいっても、市況を読み慣れてくれば、今の日本の状況を胃袋の片隅に置いて、海外の状況を頭でこなす。
すると、答えは胸のあたりから出てくる。
ときにはそんな理不尽なという思いを持つこともあるが、相場はそもそも人間の行動の反映である限り、なかなか理論通りには動かない。
何だそれでは難しいではないかと言われると、その通りである。しかし、競馬の1着2着を当てるよりは遥かに簡単なことだと思うのだが。
なぜなら、商品先物の方が、情報が圧倒的に豊富に準備されているから。
株式における個々の企業情報の量よりも、商品に関する情報の方が遥かにたくさんあり、かつ世界的であり、普遍的である。
デイトレードの場合の市場の読み方
デイトレードの場合、ファンダメンタル情報は限られてくる。
それでも、日本時間の日中の為替の動き、現物市場の動き、海外の夜間取引の動き、事件や事故などのニュース、政府や政府機関等による発表など、気を配る情報には事欠かない。
市場心理で言えば、デイトレーダーは朝どちらかの方向に売買を行い、昼食前と市場が閉まる前にポジションを閉じるはずだ。朝方買い気が多くて価格が上がっていれば、彼らには利が乗っており、どこかでプロフィットテイクしてくるはずだ。だから手仕舞い売りはこのあたりの価格レベルだろうと推測を立てて、空売りしておけば良いという方針になる。
朝方買い気が多くて価格は一時上がったが、すぐ下降に転じてしまった。
朝方買った人たちはどこかで損切りしてくるはずだと待ち構えることもある。
シミュレーションで書いたように、今どのような人たちが、どのような心理状態にあるかを読んで、先回りすることがこの場合の内部要因分析となる。
テクニカル分析では、価格が上値抵抗線の近くにあれば売りであろうし、下値支持線に近づいていれば買い、ただし、それらの抵抗線や支持線を越えてしまったなら、慌ててトレンドの方向に乗り換える必要がある。
中国の先物市場
2002年10月30日、中国の上海取引所に、金が上場された。
2003年8月13日、同じく上海取引所に、白金が上場された。
社会主義を標榜する中国で、活発に商品先物取引が行われているのは、奇異に感じられるかも知れない。
商品先物市場は資本主義の原点だからだ。
しかし、利にさとい中国人は、商品先物市場の有用性をいち早く見抜き、資本主義国 に負けないように先物市場を整備している。
中国では、1985年、農産物の政府による計画指令価格が廃止され、流通統制がなくなった。
その代わりに、国の契約購入と農家の自由販売の並存という複線型の流通方式を導入した。
これによって、多くの農産物価格は需給実態を反映して決定されるようになり、また同時に価格は大きく変動するようになった。
そのため、1990年から91年にかけて国営商業系列が農産物価格の変動により大きな欠損を出した。
また、中国では経済改革によりGDPが大幅に伸び、それに伴って国内金融資産は大幅に増加した。
個人レベルにおいても、収益性の高い投資先を求める動きが活発になってきた。
そこで、1990年10月河南省鄭州に鄭州商品交易所が先物取引市場のモデルケースとして設立された。
その後瞬く間に全国40ヶ所の先物取引所が設立され、500社以上の先物仲介会社ができた。
しかし、商品先物取引所が無秩序に乱立したため、1994年の国務院通達により証券監督委員会の審査を受け、国務院の再認可を受けた15取引所のみが許可された。
また先物市場管理方法が制定され、先物仲介会社登録管理臨時方法が定められた。
先物仲介会社による海外先物市場への進出と外資の先物市場参入が禁止された。
上場銘柄も、トウモロコシ、緑豆、パーム油、天然ゴム、銅、アルミニウム、小豆、ベニヤ板、大豆と試験上場商品36種類のみとなった。
それでも投機熱は冷めず、1994年6兆元の商品先物取引高は翌年には17兆元に伸びた。
1998年には、商品先物取引所の再集約策が国務院によって打ち出され、上海金属取引所、上海商品取引所、上海糧油商品取引所等が合併し上海先物取引所となり、大連と鄭州以外はすべて集約されて、3ヶ所の会員制組織に整理統合された。
しかし、その規制により先物取引量は激減した。
中国には「一統就死、一放就乱」という言葉がある。
つまり「統制をすれば死んだような状態になり、放任をすれば混乱する」という意味だ。
その後取引は回復し、1999年には大連商品取引所の先物成約量はシカゴに次いで世界第二位を占めるまでになった。
2000年には先物業者協会が設立され、取引所を非営利団体とするなどの措置が取られた。
2001年からの第十次五ヵ年計画では「着実に先物市場を発展させる」ことが明確にうたわれてる。
中国先物協会の田源会長は今後5年間に中国先物の取引規模は毎年倍増するだろうと語っている。
2001年の先物市場の取引件数は1億2千万件(前年比120%増)。取引額は3兆元(約4,600億円:前年比87%増)となった。
2003年の総販売高は2億8千万枚であり、前年の2倍になった。
日本の1億5,400枚を既に上回っている。
日本の商品先物業界の現状と今後
日本における商品先物業はすこぶる評判が悪い。
幸いなことに、業界自体がそのことに気づいて久しいので、日夜評判改善の努力が払われている。
そして、近い将来この業界ががらりと変わる日がやってくる。
それは、2005年1月1日に予定される手数料の自由化である。
既に、その自由化は始まっており、インターネットで受注する場合の手数料は、営業マンが電話等で先物取引を顧客から受注する場合の手数料に比べて、7分の1以下になっている。
例えば、金地金1枚を売買すると通常手数料は往復で10,400円であるが、インターネットでは2000円以下に下がっている。
大口顧客向けも既に自由化されているが、2004年1月からほとんどの大口(50枚以上)は自由化される。
そうすれば、現在の商品先物業者の収益は極端に悪化するだろう。
その手数料競争の中で生き残った者だけが、次の商品先物業界の雄となるはずだ。
国際化の荒波も、日本の閉塞的な市場を洗うものと思われる。
海外のFCM(商品先物取引業者)が参入し、また、海外から日本市場への先物取引オーダーの増加、日本から海外市場へのアプローチの簡素化が行われるだろう。
インターネットの発達が、商品先物取引をグローバル化する。
欧米の例や、証券業界における手数料自由化後の動きを見ていると、日本の先物取引業者は主に、2つの道が考えられる。
1つは現状の営業マンを使った投資顧問的営業である。
この場合の手数料はインターネットに比べると高いレベルで落ち着くであろう。
その取り柄は、営業マンが商品先物相場に対する正確な知識を持ち、的確な助言を行うことである。
顧客にとっては、儲かるなら手数料が少々高くても、文句は出ないだろう。
的確な情報を出せるかどうかが、今後の営業競争の生き残り条件と、私は考える。
もう1つはディスカウントブローカーの道である。
これはインターネットを中心に合理化されたシステムで、少人数で取引を管理し、国内国外を問わず、売買量で収益を出す道である。
この場合でもコールセンターの充実等による情報サポートの重要性は変わらない。
これからは、いかに情報サポートができるかの戦いとなるだろう。情報は無限にある。あり過ぎる。だが、真に有効な情報を選んで、適時に相場を判断することは難しい。
商品先物業者の道は他にもある。
1つは、営業活動は他社に任せてクリアリングに徹する道である。
取引所との間に、その資力と信用力を活かして、取引の安全性の確保を売り物にする道である。
また、商品ファンドに特化して、投資信託専門会社になる道もある。
さらに投資顧問で生き延びる方法もあるだろう。
様々な生き残り策を講じて、これから商品先物取引業界は、熾烈な生存競争が始まる。
現在のように金太郎飴のような、似たりよったりの企業ではなく、それぞれに個性を活かした企業が厳しい競争を繰り返しながら生き抜いていくことになるだろう。
商品先物取引に関する税金
- 申告分離税方式
国税(所得税)15%+地方税(個人住民税)5%=合計20% - 対象者
所得税法の規定する「住居者」及び「国内に恒久的施設を有する非居住者」 - 計算方法
商品先物取引を差金等決済したことにより生じた売買差損益金から、委託手数料及び手数料にかかる消費税など、その取引に直接要した費用の額を控除した損益金額を年間で通算し、利益となった場合はその利益が課税対象の所得となる。 - 納税方法
確定申告 - 損益通算
商品先物取引または有価証券先物取引(以下「先物取引」)の差金決済を行ったことにより、損失(年間の損益を通算)になったときは、翌年以降3年間の先物取引による所得から控除することができる。 - 繰越控除
この繰越控除を受けるにあたっては、損失が発生した年に確定申告するだけでなく、控除を受ける年まで先物取引の売買をしない年が途中にあっても、確定申告を続ける必要がある。 - その他
差金等決済により実現した損益については所得を計算するが、決済をしていない取引の含み損益(値洗い損益)は課税対象にならない。
参考文献
「相場の心理学」ラース・トゥベーデ/赤羽隆夫訳 ダイヤモンド社
「入門商品先物のすべて」エム・ケイ・ニュース社
「入門価格理論」倉澤資成 日本評論社
「新体系日本史12 流通経済史」山川 出版社
「商いから見た日本史」伊藤雅俊・網野 善彦・斉藤 善之 PHP研究所
「大阪堂島米会所物語」島実蔵 時事通信社
「米国商品先物市場の研究」河村幹夫 東洋経済新報社
「ギャン理論と一目均衡理論で読む世界の相場」青柳孝直 総合法令出版
「ギャンの相場理論」林康史 日本経済新聞社
「マーケットの魔術師」ジャック・D・シュワッガー/日興証券開発運用部訳 日本経済新聞社
「新マーケットの魔術師」 同上
「投資の心理学」ローレンス・E、リフソン、リチャード・A・ガイスト/林康史監訳 東洋経済新報社
「魔術師たちの心理学」バン・K・ターブ/柳谷雅之監修 パンローリング社
「テクニカル分析入門 ロイターファイナンシャル・トレーニングシリーズ日本語版」小島英男・小川真路訳 経済法令研究会
「先を読む統計学」鈴木儀一郎 講談社
「統計学で楽しむ」鈴木儀一郎 講談社
「デマークのチャート分析テクニック」トーマス・デマーク/長尾慎太郎・柳谷雅之・守谷博之訳 パンローリング社
「テクニカル分析大全集」田中勝博 シブマベイスキャピタル社
「一目均衡表の研究」佐々木英信 (株)投資レーダー社
「チャートの救急箱」伊藤智洋 (株)投資レーダー社
「入門先物市場」宇佐見洋 東洋経済新報社
「商品取引所法」河内隆史・尾崎安央 商事法務研究会
「日本の商品先物市場」小山良・済藤友明・江尻行男 東洋経済新報社
「相場師異聞」「相場師奇聞」鍋島高明 河出書房新社
「金融工学の悪魔」吉本佳生 日本評論社
「ヘッジファンドの虚実」足立真一 日本経済新聞社
「商品先物取引」近藤雅世 すばる舎