11:23 ◎09〜10年度の南ア・コーン生産予想、1325万トン=前回調査下回る―ロイター

 【ヨハネスブルク・ロイターES=時事】ロイター通信が20日発表した商社10社を対象に実施した調査によると、2009〜10年度の南アフリカのトウモロコシ生産量見通しは1325万トンと、前回調査の1336万トンを小幅下回った。レンジは1300万〜1351万7000トン。
 同国の穀物予測委員会(CEC)は、7月に発表した6回目の09〜10年度報告で、トウモロコシ生産量見通しを1331万7000トンとし、3回連続で予想を据え置いた。CECは24日に第7回予想を発表する。(了)
11:10 ◎小麦価格高騰、世界的食料インフレ招かない=FAOエコノミスト

 【ミラノ・ロイターES=時事】国連食糧農業機関(FAO)のエコノミストで穀物アナリストのアブドレザ・アバシアン氏は20日、ロイター通信との電話インタビューで、小麦の国際価格高騰は、世界的な食料インフレを招くまでには至っていないとの見解を示した。
 同氏は、今後数カ月間の小麦価格は高い水準を維持し、値動きが荒くなると予想。ただ、世界的な食料インフレを引き起こす恐れはないとしている。
 シカゴの小麦先物相場は今月、約2年ぶりの高水準まで上伸。ロシアの干ばつ被害を背景に1ブッシェル=841セントまで上伸した。
 その後、期近物は、世界的に在庫水準が高いことで上値が抑えられ、再び700セントを下回り、2008年2月につけた1334.50セントを大幅に下回る水準にある。
 19日には、ロシアが今季、小麦を大量輸入する公算が大きいとのアナリストやトレーダーの発言を背景に再び急騰した。
 これに対し、ロシア農業省のスポークスマンは20日、同国国営通信RIAに対し、今年の穀物輸入計画はないとこれら発言を否定。「うわさは、不誠実な穀物トレーダーが、相場を引き上げるために流している」と述べた。(了)
10:50 ◎ロシア小麦生産、4200万〜4300万トンに減少へ=FAOエコノミスト

 【ローマ・ロイターES=時事】国連食糧農業機関(FAO)のエコノミスト、アブドレザ・アバシアン氏は20日、ロイター・インサイダーに対し、干ばつに見舞われているロシアの今年の小麦生産は4200万〜4300万トンに減少する公算が大きいとの見方を示した。これは、前年を約2000万トン下回る水準。(了)
10:36 ◎米国産コーン、33万2052トン売却=輸出業者―農務省発表

 【ワシントン・ロイターES=時事】米農務省が20日発表したところによると、民間輸出業者から米国産トウモロコシ計33万2052トン、硬質赤色冬小麦16万5000トン、大豆10万トンの売却について同省に報告があった。
 トウモロコシについて、21万2052トンは仕向け地不明。8万5052トンは2010〜11年度(10年9月〜11年8月)渡し、12万7000トンは11〜12年度渡し。また、エジプト向けに12万トンが10〜11年渡しで売却された。
 硬質赤色冬小麦の仕向け地は不明、受け渡しは10〜11年度(10年6月〜11年5月)。
 大豆はエジプト向けで10〜11年度(10年9月〜11年8月)渡し。
 米国の輸出業者は、単独の仕向け地に対して1日に10万トン以上を成約した場合、速やかに同省に報告する義務がある。10万トン未満については週間ベースでの報告が義務付けられている。(了)
10:14 ◎中国最大の大豆産地、豊作に=国家穀物油糧情報センター

 【北京ロイターES=時事】中国国家穀物油糧情報センター(CNGOIC)は20日、10月の黒竜江省産大豆が豊作になるとの見通しを示した。同省は中国最大の大豆産地。春季の低温と降雨により、大豆作付けが約10日間遅れたが、これは影響しないとみられる。
 CNGOICが黒竜江大豆協会の見通しとして伝えたところによると、生育期間中の天候が良好なら、生産量は10%増加する可能性がある。
 中国東北部に位置する同省の大豆生産量は、同国全体の約40%に当たる。
 CNGOICは今月のリポートで、2010年の大豆生産量が前年比3.3%減の1450万トンになるとの見通しを示したが、来月のリポートでこれを修正する可能性がある。(了)
09:57 ◎カナダ小麦、今年は2265万9000トン=大雨被害は予想以下―統計局第1回予想

 【ウィニペグ・ロイターES=時事】カナダ統計局が20日発表した今年第1回目の小麦生産見通しによると、春季の大雨が響き3年ぶりの低水準となる2265万9000トンにとどまるとの見方を示した。ただ、大雨の被害は大方の予想より小さく、生産見通しは業界予想や同国農業省見通しを上回った。
 統計局の見通しは、農家1万4400件を対象に、7月26日〜8月3日に実施した調査を基に試算したもの。
 ロイター通信がまとめたアナリスト・トレーダー予想は2120万トンだった。農業省による7月8日時点の予想は2090万トンで、統計局の見通しはこれを8%上回る。
 ユニオン・セキュリティーズ(ウィニペグ)の商品先物・オプション・ブローカー、ケン・ボール氏は「7月末時点でイールド(単位当たり収量)が調査結果のように高水準になるとは予想しておらず、この早い段階で生産見通しがこれだけ大きな数値を示すとは思わなかった」と述べた。ただ、変動要因が多くあるとして、見通しが上下する可能性を示した。(了)
09:42 ◎米コーンと大豆生産、過去最高の見通し=コーンは農務省予想下回る―プロファーマー

 【シカゴ・ロイターES=時事】米農業調査会社プロファーマーが20日発行したニュースレターによると、同社は2010年の同国産トウモロコシと大豆の生産について、いずれも過去最高になると予想している。ただ、トウモロコシのイールド(単位当たり収量)は、最大生産州アイオワ州での降雨被害を受け、政府の最新予想を下回った。
 同社は今週、中西部のトウモロコシと大豆主産地7州を対象に、4日間のクロップツアー(実地調査)を行った。
 それによると、10年の同国産トウモロコシ生産は132億9000万ブッシェル、平均イールドはエーカー当たり164.1ブッシェルで、米農務省が予想する133億6500万ブッシェルと165.00ブッシェルを下回った。
 最大生産地アイオワ州のトウモロコシのイールドのプロファーマー予想はエーカー当たり178.5ブッシェルと、同省予想の179ブッシェル、昨年実績の182ブッシェルを下回る水準。
 大豆生産は35億ブッシェル、平均イールドは44.9ブッシェル。農務省予想の34億3300万ブッシェル、44ブッシェルを上回った。今年のツアーで7州のうち6州で、大豆のさや数が前年を上回った。
 イールドは、イリノイ州、インディアナ州、ミネソタ州で前年を大きく上回る見通し。一方、ネブラスカ州は過去最高だった昨年とほぼ同じ水準になる見込み。
 プロファーマーのエディターで西域ツアー担当者であるチップ・フローリー氏は「さや数をみると、前年比で大幅に増えた。サウスダコタ州は28%、ネブラスカ州は5.4%、アイオワ州は12.6%、ミネソタ州は26%、いずれも前年を上回っている」と述べた。(了)
09:35 ◎小麦はロシアに注目=コーン、大豆は輸出需要が材料に〔シカゴ穀物展望〕(20日)

 【シカゴ時事】来週のシカゴ商品取引所(CBOT)の穀物先物市場では、初夏以降の急騰局面が一服している小麦は、ロシアの干ばつ被害や天候、黒海周辺諸国の生産・輸出動向が引き続き材料となる見込みだ。一方、大豆はなお米主産地の天候が注目されるほか、大豆、コーンともに特に輸出需要に関心が集まる見込みだ。
 小麦相場は今週、週明けはロシアの降雨予報で急落。ただ、19日はロシアの穀物輸入のうわさを支援材料に急伸するなど、依然としてロシアなどの状況が相場を動かす要因となっている。「相場は黒海地域の最悪のシナリオを想定して買いが先行してきたが、基本的には今までの買われ過ぎの状況を受け、利食い売りが出ているほか、テクニカルな調整局面となっている」(市場関係者)ようだ。ただ、実際の被害状況が具体的に分かっていないほか、冬穀物の作付けへの影響は明確になっておらず、上げ止まったと言い切るには時期尚早との声も聞かれる。
 プルデンシャルの上級穀物アナリスト、ショーン・マッキャンブリッジ氏は来週の材料として「特に黒海地域を中心とする(生産などの)動向、海外の減産に絡んださらなる米国産小麦の買い付け」を指摘。12月きりの下値支持線を最近の安値の677.50セント、上値抵抗線を765セント前後とみる。また市場では、アルゼンチンやオーストラリアの生産状況を探るため、これらの国々の天候も注目されている。
 コーン、大豆は、先週の需給報告で2010〜11年度の米国の平均イールドが前月比で上方修正されたこともあり、今週はプロファーマー・クロップツアーでの実地調査の結果にも注目が集まった。同ツアーでは、大豆のイールドは比較的高水準になるとの結果が示され、これが週央以降の「大豆売り・コーン買い」の商いにつながっている。
 ◇大豆、アイオワの急性枯死症の被害も注視
 ただ、大豆については、米アイオワ州で急性枯死症と呼ばれる病害の発生が報告されており、市場ではその被害の程度も注視されている。また、8月の着さや期が終盤を迎える中、高イールドが実現するのかどうかを見極めるため、米主産地の天候が引き続き材料視される見通し。
 コーンは、ロシアなどで生産される小麦から、米国産コーンへの飼料需要のシフトも見込まれる中、今週の輸出成約統計では10〜11年度のエジプトのコーン買い付け(24万トン)が確認された。来週もこうした需要のシフトとみられる動きが吟味されるほか、中国の旺盛な需要も続く中、輸出統計が重要な材料となる見込み。また、市場では需給報告で示されたイールドの下方修正の見方が広がっているが、今週明けの作柄報告では「優・良」の割合が2ポイント低下しており、同報告も注目されるだろう。アドバンス・トレーディングのアナリスト、ブライアン・バスティング氏によれば、コーン12月きりの上値抵抗線は450セント、下値支持線は400セント。
 20日の立ち会い取引の終値は次の通り(1ブッシェル当たり)。
 コーン12月きり=前週末比9.00セント高の436.25セント▽大豆11月きり=40.00セント安の1004.00セント▽小麦12月きり=22.25セント安の712.00セント。(了)
09:02 ◎反落=ロシアが穀物輸入せずとの報で〔シカゴ小麦〕(20日)

 反落し、9月きりは2.25セント安の679.00セントで引けた。
 ロシアが2010年は穀物を輸入しないとの報に加え、カナダ統計局が予想を上回る収穫高になるとの見通しを発表。ドル高や株安も圧迫要因になった。
 ファンド筋は3000枚を売り越した。
 ロシアの干ばつに見舞われた作物地帯に散発的な雨が降り涼しい気候となったことで、作物への影響は緩和されるものの、被害の程度は大きい。(ロイターES時事)
08:59 ◎反発=旺盛な輸出や収量予想で〔シカゴ・トウモロコシ〕(20日)

 反発し、9月きりは7.00セント高の421.25セントで引けた。
 米国産トウモロコシの旺盛な輸出や、今年の単位当たり収量が予想を下回るとの見方などが、相場を押し上げた。
 ファンド筋は8000枚を買い越した。
 輸出業者らは21万2052トンを、身元不明の業者に、また12万トンをエジプトに売り渡した。
 米中西部西域と北域の天候は作物生産に良好な一方、米デルタ地域には乾燥した地域が残っている。(ロイターES時事)
08:54 ◎続落=豊作予測やドル高受け〔シカゴ大豆〕(20日)

 続落し、9月きりは7.50セント安の1009.25セントで引けた。
 今年の米国産大豆が記録的な豊作になるとの見方に加え、ドル高や原油安、株安が相場を圧迫した。中国が備蓄大豆を売却する可能性があるとの報も、重しになった。
 ファンド筋は2000枚の売り越し。
 米中西部南域の乾燥地帯で、今後24〜48時間以内に降雨の可能性が高まっており、生産量の増加が見込まれている。(ロイターES時事)
14:31 ◎シカゴ・コーン、上値追いか=住商総研・翁田氏〔週間見通し〕(20日)

 ▽翁田紘希・住友商事総合研究所経済調査部シニアエコノミスト=シカゴ・トウモロコシ相場の12月きりは上値追いとみる。小麦の高値推移から飼料向け需要の代替が進み、輸出が好調。加えて、米プロファーマー社主催のクロップツアーでは、米中西部とデルタ地域のイールド(単位面積当たりの収量)が前年を下回る水準であることが確認され、相場の地合いは強いといえる。
 19日発表された米週間輸出成約高(12日まで)は、2010年度向けが229万トンと、05年度以降での最高水準を記録。輸出需要の増加を背景に米国ガルフの現物相場は、先物相場(期近)に比べ6日時点の28セント高から、19日には46セント高まで上昇している。ロシアの穀物輸出規制を受けて、18日にはエジプト向けに24万トンの大口成約が報告されており、今後も輸出需要は堅調に推移する公算が大きい。
 直近では、大豆や小麦に対するスプレッド買いが相場を支えており、投機筋が穀物3商品の中でも、トウモロコシに注目していることがうかがえる。
 シカゴ大豆の11月きりはレンジ相場か。クロップツアーでは、主産地のイールドが軒並み前年を上回る水準にあると報告され、上値余地は乏しい。ただ、10年度向けの輸出需要が好調で下値余地も限定的。米国ガルフの現物価格は11ドル台の高値圏で推移している。また、9月きりと11月きりの値差が足元の需給逼迫(ひっぱく)を映して縮小傾向にあることから、下値は実需の買いが入りやすい状況にある。
 米大豆の12日時点の10年度向け累計輸出成約高は1388万トンに達し、前年同期の1102万トンを大きく上回っている。中でも、中国国内の圧搾マージン上昇から、同国向けが876万トンと、アルゼンチンが干ばつで米国産に需要が向かった昨年同期の687万トンを上回る。相場の予想レンジは1000〜1050セントで据え置く。(了)